この方は典型的な低体温の方で、身弱な人でした。
全身に自汗(体が温かくないのにじとっと汗が出ている人)のある虚弱体質の人で、東洋医学でいう気虚または陽虚の方です。多々助言させていただき、今まで彼女ほど忠実にそれを実行された方はいないと思うほど、体質改善していただきました。
「1ぱいの豆乳」と彼女の手記にもありますように、3ヶ月の施術により、かなり彼女からも体調の良さを実感していただきました。3ヶ月の終わり頃、毎日豆乳を飲んでいるということで、それもやめていただき、4ヶ月目の結果が出た次第です。
低体温の方は、食養生が非常に大切になります。
牛・豚肉はもちろん、乳製品(牛乳・バター・生クリーム等)、砂糖が入った間食は全て治療中はやめてもらいます。その他、体を冷やす具体的な食品も説明して、中止してもらい、逆に温める食品をとられるように指導します。また、低体温は単に体が冷えるというだけではありません。
近年、体温が1度上がると、免疫力は10倍になるなんてことを聞きますが、体温により体の代謝活動の高低が決定するといっても過言ではありません。
免疫系・内分泌系・自律神経系・消化吸収・循環器等、動植物共に暖かくなると行動するようになりますが、女性で低体温の方は、希薄なおりものが多くなったり、冷えにより内膜血も固まり、生理時にはレバー状(低体温の人ばかりでなく、ストレスの多い方もなる)の塊が出る際、強い生理痛に悩まされたりします。
ここで注意しなくてはならないのは、手足が冷えるからといって体温が低いとは限らないということです。
「手足が冷える」と言われて、触ってみると、熱いほどほてっている方もいらっしゃいます。膠原病患者の方などに多く見られ、ほかの疾病の関与があるということも、忘れてはなりません。
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